前回の投稿が中途半端なままで放置してあるのですが、取敢えず今回は今日の授業で先生と話した内容をおさらいします。授業、先生といっても、二人しかいない授業、もう一人の留学生が休んだので先生と一対一。僕らの音楽的な感じで2時間話しこんで終わりました笑
そこで話したのは「資本とは何か??」という話、そして現在世界で起きている統合報告に関する議論についてです。
後者の統合報告については、国際統合報告委員会が出したディスカッションペーパー「統合報告に向けて」を扱いました。12月に外部からの意見書は締め切ったようですが、日本公認会計士協会などが意見を提出しています。こうした統合報告に関する議論は、国際統合報告委員会に限らず、多くのアクターが並行して進めている印象です。パッと思い浮かぶものだけでもGRIのG4(こちらはIIRCの統合報告がESGをどう統合していくかのベースになるそうです)や、環境省が進めているものなどがあります。具体的な内容は今回はあんまり触れません、というか僕も勉強中です。
ちなみに僕は財務会計はかじった程度(学部の頃少し関連授業を取ってほとんど忘れている状態)ですが、先生とは財務情報と非財務情報としてのESGについて一般的な話をしました。財務会計はかじった程度ですが、ESG自体はお仕事の関係で扱っているテーマなので結構盛り上がるわけです。以下抽象的ですが、今回の投稿のメインの内容です。
先生が話の中で終始強調していたのは「資本とは何か??」を再考しないといけないフェーズに来ているということです。先生は環境会計を専門としていらっしゃり、GRIの委員会等にも参加している方で、これらのミクロレベルの動きはあくまで過渡期のものだという考えをお持ちなわけです。これらの動きの根底にあるものは何か、その先にあるものは何か、その答えに繋がる問いが「資本とは何か??」という問いです。
資本とは何でしょう??
Wikipediaを見てみるといろいろありますが、ここでそのそれぞれを取り上げることはしません。ただ、この資本の定義を再考することが大事ではないかということを今日は話したわけです。例えば、上述したディスカッションペーパーでは、財務的資本や製造資本、知的資本や人的資本などの従来の資本以外にも環境資本や社会資本(ソーシャルキャピタル)等が取り上げられています。環境はもちろんなのですが、「ソーシャルキャピタル」はボーリングの話にあるように、「コミュニティ」の価値を再考することが必要なのではないかということはいつも考えます。また、資本について、アダムスミス、ケインズ、マルクスなど、こうした経済哲学に立ち戻ることが必要になるような気もしています。
統合報告だけでなく、ESG、CSR、ソーシャルビジネスなどが取り上げられる中で思うことは、「どんな世界になってほしいのか」そこからバックキャスティングで今の社会に必要な仕組みを考えることが大事だということです。「ほしいのか」というと独りよがりな印象ですが、それを描くことがこれからもっと必要になるのだと感じています。
「資本とは何か??」このバックキャスティングを行う上で、非常に示唆に富んだ問いだと思ったので今回取り上げました。もう少し考えてみようと思いますが、是非色々な方のご意見を伺ってみたいものです。
高野さん
ご無沙汰していますが
高野さんの投稿は私の興味あるテーマが多くいつも興味深く読まさせていただいています。
今回も「これからの資本主義」というテーマを見て
私が今一番興味を持っている事柄である、社会と個人、自由と統制の成り立ちからこれからの社会を考えてみたいと思っていたところにピントが合ってしまいました。
そして、改めてこれまでの世界を省みると資本主義は対極にある社会主義的な思考との綱引きだったように感じています。
この二つを独断的に分類すると
社会主義的思考:全体主義・統制的・事前規制
資本主義的思考:個人主義・自由的・事後責任
というような感じになりました。
この二つは人類が複数で生活をするようになって社会を形成するようになって以来の問題だったもので哲学的にも多く論議されてきているところだと思います。
ただ、最近の動向として、ベルリンの壁が崩壊して以来、社会主義勢力が衰退してきて、そのせいで資本主義的な思考が暴走し始めたのではないかと感じています。
環境問題やリーマンショックでその伸びきったバネが逆に縮みかけているのが現在なのではないでしょうか?
個人的には、この二つの考え方はステレオタイプ的にどちらか一方だけが存在するのではなく常に何処の国にも両方存在し、そのバランスを川の流れのように蛇行しながらバランスを取ってきていたのではないかと考えています。
そう考えると、これからの社会というのは、今までのようにそのバランスを川の流れのように土砂が溜まって流れにくくなった方からより低い方へ流れを変えるように常に変化しながら進化して行くものだと想像しています。
つまり、現在の社会的な思考へ傾きかけている状況も過渡期であり、それが振れすぎると逆の力が強く働くことになるのは自然の摂理で容易に想像できるところです。
ただ、その中で私たちが注意しなければならないのは、その振り戻しが急激な場合、大きな犠牲を強いられてしまう危険性があるということです。
とくに、弱い人々にそのしわ寄せが重くのしかかってしまいます。
穏やかな変革の中で、一時的には不均衡な世界でも、揺れ動くことで時間軸的に均衡が取れることが理想ではないでしょうか?
また、均衡を取るためのより多くの選択肢やより多くの変革のトリガーを得るためには多様性が必要ではないかと考えています。
また、急激な変革への対応としても、多様性はバッファリング(緩衝)の役割を果たすと思われますので、世界の70%以上を占めるBOP層の社会への取り込みは重要なテーマだと考えます。
これからの社会を考えるときには、バランスや多様性を意識できるBOPビジネスやCSR、環境問題などが良いテーマになると思います。
小さく固まらずに・・
社会を変革する仕組みを・・
考えて行きましょう!!