ブログ再開宣言から結局第二回にして一週間に一投稿という最低目標すら守れていないという…笑 今回は大学院の課題リーディングで出てきているラギーの「Reconstructing Global Public Domain」(Ruggie 2004)を眺めながらの考察です。このリーディング自体は国際経済法、国際関係系授業で課せられたリーディングなわけですが、ブログの考察テーマの大枠をつかんでいるものなので取り上げました。

要旨は、

This article draws attention to a fundamental reconstitution of the global public domain — away from one that for more than three centuries equated the ‘public’ in international politics with sovereign states and the interstate realm to one in which the very system of states is becoming embedded in a broader and deepening transnational arena concerned with the production of global public goods. One concrete instance of this transformation is the growing significance of global corporate social responsibility initiatives triggered by the dynamic interplay between civil society actors and multinational corporations.

つまり、これまで国という公的な機関が担ってきた公共財の供給という役割を、市民社会や多国籍企業といった新たなアクターと共有できるというものです。(細かい表現のニュアンスなどはあんまり気にしていないので、間違っていたらすいません) 経営学系の話ではなく、国際関係学などの大枠としてもこの流れというのは顕著に記されているということになるわけです。ちなみに、ラギーは「ラギーフレームワーク」という形で最近注目の??「人権とCSR」のテーマで有名です。

CSRやBOP系の話は、この辺の大枠の流れを理解していないと駄目なんだろうなというのが最近の問題意識なわけです。日本で「BOPビジネス」というと非常に限定的な理解で議論がされているような気がするのですが、英語での「包括的ビジネス」はやはり主体は企業だけでなく、政府や国際機関などの公的アクターも中心に描かれています。つい最近もG20が包括的ビジネスコンペ??をするということでびっくりしました。(詳細をご存知の方教えてください!!) ラギーが所属するハーバードのケネディスクールですが、「包括的ビジネスエコシステム」やPPP系のレポートは面白いなと思うのは、こうした公的なアクターの視点を盛り込んでいるからかもしれません。

「企業戦略と社会」というテーマで研究をしている中で、やはり企業以外のアクターからの視点なくして深い研究はできないだろうなという思いで今は勉強しています。ラギーはPublic Domainの変化を説いているわけですが、それは同時に企業のPrivate Domainの変化でもわるわけです。この変化の中で、企業はどんな戦略と取ることができるのか、いかに社会的価値の創出につなげるのか。ビジネススクールに行ってノウハウとケーススタディーでみたいなものではなく、このダイナミックな変化をとらえつつ、実践的なフレームワークとして落としこめるような研究成果物を出せたらいいなと思っています。