インターン先のドリシテについてのインタビュー記事がネットに上がっていたので、これをネタにブログを書きたいと思います。
2) What is the current capacity in kiosks / How many kiosks you have per category: Health Kiosks, Education Kiosks, Banking & Micro finance kiosks, Rural retails points?
We have a total of 25 health Kiosks, 350 Education Kiosks, 1000 Banking & Micro Finance and nearly 13000 Rural Retail Points mapped on the network.
らしいです。色々やっているように見えて数字としてはこんな感じになるようです。350あるというEducation Kioskですが、これはCEEPという事業に含まれるものがほとんどのはずです。こうした教育事業はマイクロ起業家の数と比較すると少ないようですが、ドリシテの主要な収益元となっている事業の一つだそうです。
3) In which roles Drishtee acts, or does Drishtee act in all of these roles: 1) Distributor of products and services and knowledge, 2) Enabler of Scaling (product in one village tested successfully product implemented to hundreds or thousands villages), 3) Consultant of product or service adaptation, 4) Channel to co-create of innovations with local actors. Drishtee as a group acts in all 4 roles.
The for-profit organisation works on # 1&2 while the Foundation works on # 3&4
この質問の意図は僕がこっちで調べたい研究テーマの一つであるハイブリッドモデルに関するものです。ドリシテにとって農村のコミュニティとの信頼関係を築き、そこから有能な起業家を見つけ育てるまでのプロセスと、その起業家を介してコミュニティと市場を繋ぐプロセスとではDrishtee FoundationとDrishtee Development Community Limitedという異なる事業主体を使い分けています。前者はNGO、後者は営利企業に該当するのですが、両者は実態としては同じ組織の中の二つの部門として機能しているものと理解しています。これが具体的にどのように機能しているのか、ハイブリッドモデルがドリシテの農村地域での拡大にどの程度重要な役割を果たしたのかについて、もう少し詳細なデータを集めれればと思っています。
4) Are there any examples yet, which demonstrate that an international Company has successfully implemented the product or service to the Drishtee’s ecosystem?
この質問の答えは長くなるので引用しませんが、具体的な企業名をあげてパートナーシップのパターンを紹介しています。インタビューと僕の理解とを合わせると大きく分けて3つのパターンがあるようです。一つはドリシテの既存の流通網にパートナー企業の製品サービスを乗せる、もしくはそのためのパイロットを一緒に行うパターンです。二つ目はその前段階として、製品開発やビジネスモデルを組むための情報収集といった市場調査を協働で行うパターンです。三つ目は日本からもリコーの名前が挙がっているように、コミュニティの視点で0からビジネスを作り上げるというものです。いずれのパターンでも農村地域に広く伸びたネットワークとコミュニティの中に深く入り込んでいるドリシテが生態系のキーストーンとなっています。
インタビューからは離れますが、今のところの修士論文の主張としてはドリシテのケースを題材に、①ハイブリッドモデルのように純粋な営利企業とは別のモデルでスケールすることが可能、②外から参入する企業はこうした特殊な企業をキーストーンとして認識して適切なパートナーシップを結ぶことが重要、③そのためには…という感じになるのかなと思っています。もちろんあくまでまだ仮説なので、これをどう検証していくかというのが論文としての課題、なのかなと。
「論文を書く」ってなると面白い話も全然面白く見えないから面白い笑 これからはブログでは論文のネタからは少し外れて、もう少し面白い話を書きたいと思います。